11/6 (金)

小澤美代子 編著 タイプ別・段階別 続 上手な登校刺激の与え方

小澤美代子 編著 タイプ別・段階別 続 上手な登校刺激の与え方

「上手な登校刺激の与え方」の続編ですが、前作よりも実践的で、不登校支援実務にとても使いやすくなっています。

信頼がおけるのは筆者たちの支援体制の枠組みが、前作から全く変化していないことです。

筆者たちは、まず不登校のタイプを3つの要因(心理的・教育的・福祉的)×2つの発症期(急性・慢性)の計6タイプに分けて、対応します。

不登校が進行していく段階を「前兆期」「初期「中期」「後期」「社会復帰」の5段階に分けて、対応を変えていきます。

前作より3年が経過していても全く同じ枠組みで、しかも本書に報告者として名前を連ねるだけでも計13人の教育関係者が同じ枠組みで不登校支援に携わっているため、それだけ有効性と客観性が高まっているといえるでしょう。

 

また、本書のコンセプトは「見立て(アセスメント)」にあり、不登校児の心理や家庭、教育環境などのデリケートな領域で、どんな情報をどのように集めなければいけないかが記されています。

繊細な配慮とともに、真の問題や原因を見逃さないための綿密さも求められますが、大量の付属チェックシートがその一助となるでしょう。

 

そして、本書の第3部では、「かかわりが行き詰ったときの次の一手」と題して、「『明日は行く』というが、朝になると腹痛(頭痛)で起きられない」「子供の生活が昼夜逆転している」などのFAQが掲載されています。

こちらも当然、同じ枠組みの下での解決案が提示されています。

前作を読んでいなくても、こちら単独でも理解できる内容であるため、どちらを購入しようか迷っている人にはこちらがお薦めです。

また、「親や先生がわかってくれない」と思う当事者のみなさんは、こういった本をプレゼントされてもいいかもしれませんね。

 

私が本書を手に取ったのは、学校の先生が不登校支援を行うとき、どのような考えでもってされているか知りたいがためでした。

受験戦争が激しかった時代は、民間の事業者が顧客を獲得するために公教育をなじることがよくありましたが、今は新しい協力の形を模索している段階に至っているように思います。

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