10/16 (金)

沖縄の不登校の現状

沖縄の不登校の現状

文部科学省の発表する不登校統計をみると、平成26年度の沖縄県内の小学生不登校率は全国平均よりも18%高い0.46%、中学生は全国平均より16%高い3.20%となっています。

また、平成24年度が沖縄県内小学生不登校率0.35%、中学生不登校率2.62%でほぼ全国平均レベルだったことを考えると、この1~2年の急増は、沖縄県内での子どもを取り巻く環境や状況に大きな変容があったと考えざるを得ません。

また、数年前までは那覇市や浦添市など都市部で不登校率が高く北部の人口の少ない町村で不登校率が極めて低い様相でしたが、近年は県内全域で不登校児が増えてきていることも沖縄県内の子どもが新たな状況に直面していることをうかがわせます。

 

不登校や社会的ひきこもりの原因は、「級友や先生との人間関係」など本人が自覚し周囲者が把握できる直接要因のほか、生活習慣の乱れや自律神経失調など、精神的・肉体的な「打たれ弱さ」が背景にあります。

この背景要因が悪化すると、本来なら乗り越えられるはずの本人にとってシビアな事象を受け止めにくくしたり、立ち直りにくくすることで、統計上の不登校の生起率や継続率を押し上げてしまいます。

実際、教育現場の対応で「いじめ」や「折り合いの悪い先生」と会わないような処置をとっても再登校に至らない場合も多く、直接要因の解決だけでなく、背景要因全般の解決が肝要と言えます。

実際、小児医療や心身医療では「不登校」児の治療は自律神経失調や心身症といった背景要因の改善を方針としています。

不登校を増加させる背景要因の悪化は、医療や学校教育だけの問題ではなく、家庭・社会・文化要因が複雑に折り重なっています。

携帯ゲームやSNSなどの新しい子どもの文化や共働き・極限家族の急増、地域社会での人間関係の希薄化など多様な要因がボディーブローのように子どもの「打たれ弱さ」に響き、沖縄県全体としての不登校率を押し上げていると考えます。

 

不登校児の支援にあたっては、学校や家庭の責任を追及するのではなく、子どもの未来を創るという視点に立って、地域社会・支援機関・家庭・学校・医療機関が相互に連携して、子どもが成長する環境を整え、家庭を支えててゆくことが必要です。

またその連携が、不登校に至る前兆の気づきや、県内の子どもの「打たれ強さ」の涵養につながってゆくと考えます。

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鈴木啓之

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