ひきこもった経験を活かすために

ひきこもった経験を活かすために

ここでは不登校・ひきこもり関連の本を紹介しています。

 

書評:石川良子著 ひきこもりの<ゴール> 「就労」でもなく「対人関係」でもなく

 

本書は、著者の東京都立大博士学位論文の加筆修正である。

ひきこもりに関する歴史的研究である2章と、ひきこもり当事者へのフィールドワークである3-7章、そして、主にギデンスに依拠しつつ、ひきこもりに新しい展望を付与した8章の3部からなる。

 

確かに、著者が聞き取りを行ったのは、自らの経験を雄弁に語る特殊なコミュニティであり、再構成されたインタビューも7人に過ぎない。

教育学の『不登校』、精神医学の『ひきこもり』、経済学の『ニート』といった用語ではくみ取れず、したがって解消されえなかった何かを、社会学の用語『実存的疑問』『存在論的不安』で指し示した意義は大きい。

この概念によって様々なことに説明がつくのではないかと感じている。

 

最後に、回復があるのだとしたら、それは、「ひきこもった経験をその後の生き方に昇華させていく可能性に目が向けられるようになること(pp.237-238)」だと筆者はいう。

その通りだと思う。

 

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